谷中の暮しのシンボル:ヒマラヤ杉の一画を守り活かすために

昨年平成24年3月、この一画の土地の売却がありました。

谷中のシンボルとして住民から愛されてきた大木が伐り取られ、一帯の風情ある地区も更地になる可能性があります。長年住んできた人たちも居られなくなるかもしれません。

 私たちは、これからも谷中が、お年寄りが安心して住み続けられる、次世代の子どもたちが健やかに育っていけるまちであることを望みます。

昔から谷中に息づく、ご近所であいさつを交わし見守り合う習慣や、大きな樹木や軒先の緑、歴史ある町並みの風情などが大きく変わらず引き継がれ、芸術・文化活動を育む、豊かな場所であるよう、谷中のまちや暮らしを大切に思う人たちで協力していきたいと考えています。

 下記の目標のもと、必要な活動を関係各位のご理解を得ながら進めていきます。
 主旨にご協賛いただける方はどうぞご協力ください。

  1. ヒマラヤ杉を谷中のシンボル、町の守り主として活かし、寺町の町並みと風情を守りましょう。
  2. お年寄りも子どもも安心して住める、次世代に引き継げるまちを作りましょう。
  3. 谷中に関わる人たちが協力して、暮しの文化を守り活かす活動を行っていきましょう。

また、今回の活動につきましては、谷中地区まちづくり協議会会長である野池幸三さんにご賛同いただき、谷中地区町会連合会をはじめ、谷中の町を支えてこられた団体の皆さまのご協力のもと、各団体と連携し、活動を進めて参ります。 谷中に暮らし、営み、また訪れる皆さまに愛されるまちづくりを、私たち暮らしの主体である地域住民自身で作っていきたいと願っています。住民の皆さまや、谷中を愛する方々にも、当会の活動を後押ししていただければありがたく思います。

ヒマラヤ杉とミカドパン一画の歴史的・文化的価値

谷中1丁目、ヒマラヤ杉のある一画は、江戸時代には三方地店(さんぽうちだな)と呼ばれた歴史のある地区です。

 三方をお寺に囲まれた中に、ヒマラヤ杉を目印に古くからのお店や工房、アトリエなどが並ぶこの一画は、谷中の寺町らしい風情のある場所として多くの人に愛されてきました。明治の頃からは画家や彫刻家、作家の川端康成なども近隣に住み、モデル紹介所もあって芸術文化活動を育む場所でもありました。ヒマラヤ杉のあるミカドパンの角は、かつて榎の木のあるお団子屋で、住人、芸術家、墓参客等、多くの方が立ち寄ったそうです。これまでに数々の映画やドラマの撮影場所としても登場しています。

 また、この一帯は、住む方々によりいつもきれいに掃除がなされ、挨拶が交わされ、路地には目が行き届き、お年寄りにも、小さな子を育てる家族にも大変住みやすい場所です。大正・昭和の住宅も現在まで引き継がれ、歴史ある貴重な町並みと風情をつくっています。  日常を大切にする暮らし方や、ご近所とのおつきあい、お年寄りや子どもがいる家族が住み続けられる家、地域の歴史を引き継ぐ町並み、大樹や草花、広い空のある環境は、この地区だけでなく、谷中地区全体で守り活かしたいまちの宝です。人々が安心して楽しく住み続けるために、今、日本でも世界でも求められている暮しのお手本です。